2006/5/2

美容師、佐々木
 

最近なんだかゴールデンなウィークっぽい気配がプンプンするので
ここは気分転換とばかりに思い切って髪を切ることにしました。
久しぶりにバッサリといっちゃいます。
理由は、今朝起きたらなんとなく「髪切りてー」と思ったからです。(普通)
 
まぁボクにしては珍しく常識的な理由で全くサプライズではありませんが
「今回は何のサプライズも無いというのがサプライズなのだ」
と、サースケ・ユンタマリアさんが言ってました。
わかりやすく言うと、どーでもいいってことです。
 
 
つーワケで、さっそく美容院の開店時間を狙って足を運ぶワタルさん。
以前ココにも書きましたが、ボクが住んでる街はなぜか美容院激戦区なので
近所だけでも10店舗以上のオサレなお店が乱立しております。
ボクの場合、特に行き付けの美容院などもありませんので、ここは悩むワケですよ。
 
どこにしようかなー。
一番安いところにしようかなー。
一番近いところにしようかなー。
キレイなおねーさんがいそうなところにしようかなー。
TVチャンピオンで優勝したカリスマ美容師がいるところにしようかなー。
などなど。
 
 
で、結局
「どこでもいいんぢゃね?」
ってことになったので
とりあえず最近新しくできたばかりの美容院へ行くことにしました。
 
 
>>>
 
 
午前10時5分。
開店一番乗りで予約もしないで突入。
すると、キレイなおねーさんがお出迎えしてくれました。
 
「いらっしゃいませー」
「あのう、予約してないんですけど大丈夫ですか?」
「はい、大丈夫ですよー。こちらは初めてですか?」
「そうです」
「それでは恐れ入りますが、まずはこちらのシートに記入していただけますでしょうか」
「はーい」 
 
と、なにやらアンケートのような問診表のような謎の紙を渡されたので
とりあえず適当にサラサラと記入していきます。
 
えーっと、なになに?
お名前、ご住所、電話番号、年齢、職業……
 
職業!?
 
うーん、どうしましょう。
31歳にもなって威風堂々と「無職」と書くのはいかがなものか。
まぁ日頃から嘘偽りのない純粋無垢なことで定評のあるワタルさんですが
この日は珍しくちょっとだけ躊躇ってしまいました。
だって受付にいたキレイなおねーさんに無職と思われたくないんだもん。(ぢゃあ働け)
 
 
うーん、ここは無難に「会社員」でいいかな。
「フリーター」じゃつまんないし。
それとも「自営業」にして若社長に成りすまそうか。
もしくは「会社役員」でハイソな感じを演出してみるのもいいなぁ。
あ、でも、たまにはマジメっぽさもアッピールしてみたいから
意表を突いてオレには絶対似合わない「公務員」で責めてみようかしら。
それがいいかも。
よし決まり! 今日は公務員で!
 
と、まるでRPGを始める前に「戦士」や「魔法使い」などの職業を選ぶ時のように
すんげー悩んだ末、「公務員」と書いてカワイク身分詐称しておきました。押忍。
そして他の記入欄も適当に嘘で埋め尽くして記入して受付のおねーさんさんに提出。
 
 
「それではワタルさん、こちらにどうぞー」
「はーい」
 
と、呼ばれて席に座り、待つこと10秒。
渋谷に出没しそうな茶髪でロンゲのヤングなおにーさんが現れました。
 
「本日担当させていただきます佐々木(仮名)です。よろしくお願いしまーす」
「よ、よろしくです」
 
うーむ。
いかにもボクが苦手そうなおにーさんが来てしまいました。
受付のキレイなおねーさんにチェンジしてもらえないだろうか……
 
「今日はどのようにいたしましょうか」
「えーっと、バッサリ短くしてください」
「えっ!? 短く切っちゃうんですか!?」
 
何驚いてんだよ。
短くしちゃいけないのかよ。
 
「短くするなんて、何かあったんですか?」
「え? いや、別に……」
 
余計なお世話ですよ、佐々木さん。

「そうですか。じゃあどんな感じにしましょうか」
「あ、お任せしますよ。短けりゃなんでもいいので」
「うーん……」
「ホントに文句は言わないので好きに切っちゃっていいですよ」
「そうですか、わかりましたっ☆」
 
と、嬉しそうに怪しく微笑む佐々木さん。
しかしここで異様な殺気を感じました。
 
ひょっとしてボクはとんでもない奇抜な髪型にされてしまうのでは?
好きにしてとは言ったけど、ウド鈴木みたいにされたらイヤだわ。
このおにーさんならやりかねない……
 
「ちょ、ちょっと待って佐々木さん! タイムタイム!」
「はい? どうされました?」
「あのー、普通でいいですからね、普通で!」
「あはは、大丈夫ですよ、変にはしませんから。お任せくださーい」
 
 
つーワケで、散髪開始。
そしてここから予想を超えた佐々木さんの攻撃(口撃)が始まります。
 
 
「ワタルさん、今日はお仕事お休みなんですか?」
「……え? あ、はい、そうですそうです」
「お仕事は何をされてるんですか?」
「えーっと、公務員、です」
「へー、そうなんですかぁ。失礼ですけどそうは見えませんよねー」
 
そりゃそうだろ。無職だもん。
 
「今日は平日ですけど公務員の方もゴールデンウィークでお休みなんですね」
「そうなんですよ…… 最近の公務員は、ねぇ」
 
あーあ、適当に言っちゃった。
 
「で、どういうところにお勤めなんですか?」
「え? どういうところって…… うーん……」
 
そんなことまで訊くなよ、佐々木さん。
 
「あ、そういうのは内緒ですよねー。失礼しました」
「いや、別に内緒じゃないですけど」
「ホントですか? じゃあ是非教えてくださいよー」
 
あー、もう何でもいいや。
適当に言って話合わせておこうっと。
 
「えーっとね、社会保険庁」
「マジっすか! じゃあ場所は霞ヶ関ですね?」
「ん? あ、そうそう。よくご存知で」
「すげー」
 
すげーだろ? 満足したか?
だからもう仕事の話はやめてくれ。
 
「で、社会保険庁でどんなことしてるんですか?」
「え? どんなこと? どんなことって、えーっと……」
 
って、知らねーよ。
こっちが訊きてーよ。
どんだけオレの仕事に興味があるんだ佐々木さん。
あぁもう、ホントに何でもいいや。
 
「……実は、年金関係の仕事なんですよ。今話題の」 
「へー、すごいなぁ。今大問題になってますもんね。大変そうだなぁ」
「大変なんですよー、あれは」
 
あれって何だよ。
もう、何がなんだか。
 
「でも年金って破綻寸前じゃないですか。大丈夫なんですか?」
「うーん…… その辺はノーコメントで」
「あ、そうですよね。言えませんよねそんなこと。あははは」
「うはははは」
 
つーか、オレ自信が年金払ってねーし。
 
「あ、そうだ、ワタルさん」
「なんすか?」
「ボク思うんですけど、ひとつ年金について意見を言ってもいいですか?」
「はい、どうぞ」(オレがどうぞって言うのも変だけど)
「あのー、今の年金制度を廃止して、国民みんな401kにしたらいいと思うんですよ」
「401k!?」
 
まさか佐々木さんの口から401k(確定拠出型年金)という言葉が出てくるとは……
人を見かけで判断してはいけないとは思いますが、これにはビックリです。
 
まるでガッツ石松さんがバナナを食べながら
「税収のビルトインスタビライザーが機能し受動的なマクロ政策となってる牧場」
とでも言うかのような予想外のギャップです。
いやはや、恐れ入谷の鬼子母神。
つーか、国民全員401kってどう考えても無理ぢゃね?
 
 
というワケで、この後は
佐々木さんと国の年金問題や経済についての熱い議論を交わし
ボクもどんどん嘘を積み重ねながら高田純次ばりの適当論を披露しつつ
髪をバッサリ10cmくらい切ってもらって帰ってきました。
あー疲れた。
 
 
それでは、唄います。

 
 
 
「 ♪ミミズだ〜って、オケラだ〜って、アメンボだ〜って〜
 
   みんなみんな、無職なんだよ プータロなんだ〜 」
 ※もう二度とあの美容院には行きません。





 2006/5/8

ナンバー2との戦い
 


今回は前の職場(六本木)であったお話です。
最初に言っておきますが、文章がもの凄く長い上にオチも弱いので
興味のない方はブラウザの戻るボタンを押してスルーした方が賢明です。
また、内容により不快に思われる方もいらっしゃるかもしれませんので予めご了承ください。
 
 
>>>
 
 
えー、突然ですがボク、前の職場で、ある上司からイジメに遭っておりました。
それはそれはもうとても露骨なモノで、時には陰湿なモノでした。
相手はBさんという40歳の男性で、ボクが在籍していた部署のナンバー2です。
 
初めて会った時から
「この人とは肌が合わないなー」
とは感じておりましたが、まさかここまでとは驚きです。
「このオヤジはホントに40歳なのだろうか……」
と本気で悩んでしまうほどワケがわからん人でした。
 
イジメられる理由は簡単。
ボクがこの部署のボスの考え方を支持して、忠実に実行していたから。
ただそれだけ。
おかしいと思う人もいるかもしれませんが、本当にそれが理由なんです。
 
ちなみにそのボスというのは、前にもココに書きましたが
ボクを面接して採用してくれた物好きな部長さんです。
 
つまり、まとめるとこうなります。
 
 
■部長は他の企業からヘッドハンティングされてきて突然Bさんの上司になった。
↓
■Bさんはそれまでその部署で幅を利かせていたがそれが全くできなくなった。 
↓
■それで実質Bさんはその部署のナンバー2に。
↓
■しかもBさんの方が部長より年上という現実。(ちなみに部長は30代)
↓
■だからBさんは部長が大っ嫌い。
↓
■Bさんは超が付くほど保守的で、恐ろしいほどのマニュアル人間。
↓
■部長は前衛的で野心家。マニュアル人間が大嫌い。嫌いな言葉は「現状維持」。
↓
■部長は毎日のようにBさんを教育的指導。時には怒鳴りつけることも。
↓
■でも何も言い返せないBさん。(全て理に適ってる指摘だから)
↓
■そんな中、Bさんは水面下で「反部長派」の社員を増やそうと暗躍する。
↓
■Bさんは「部長はそのうち異動でいなくなるからその時が来たらオレの時代だ」と妄想。
↓
■徐々に増殖する反部長派(ダークサイド)のネガティブ社員たち。
↓
■しかし、そこに突然、謎の新入社員ワタルさんが登場。(ジャンジャジャーン)
↓
■ワタルさんは部長を超尊敬。Bさんの言うことなんて全く聞かない問題児。
↓
■とりあえずみんなと仲良くなる八方美人のワタルさん。(Bさん以外)
↓
■しかもワタルさんは反部長派の社員を次々と「部長推進派」へ丸め込むことに成功。
↓
■Bさんが想い描く未来予想図が徐々に崩れて行く。
↓
■「部長+ワタルさん=Bさんの敵」という方程式が完成。
↓
■で、まずはワタルさんを潰しに掛かるBさん。
↓
■ワタルさんのシフトが休みの時を狙って臨時会議を開催するBさん。
↓
■しかも部長には「たいした議題じゃないので出席しなくて結構ですよ」と告げるBさん。
↓
■そしてその会議で、あることないことをでっち上げてワタルさんを悪者にするBさん。
↓
■次の日出社すると自分を見るみんなの目がおかしいことに気付くワタルさん。
↓
■仲良しの先輩に理由を訊いて、そこで昨日の会議のことを知らされるワタルさん。
↓
■その先輩はその場で反論してくれたらしいが、全く効果がなかったとのこと。
↓
■「あはは、そんなこと言ってたの? 面白いぢゃん」と言ってブチ切れるワタルさん。
↓
■しかしワタルさんは何も行動せず、ひとまず冷静になって次の出方を待つ。
↓
■ここからBさんの陰湿なイジメ攻撃がスタート。
↓
■ワタルさんの残業代だけ勝手にカットするBさん。
↓
■全員に送るべき重要メールをワタルさんにだけ送信しないBさん。
↓
■お客様から依頼のあった案件を勝手に揉み消してワタルさんが忘れた事にするBさん。
↓ 
などなど。
 
 
まぁ、こんな感じで小学生も呆れるほどの稚拙なイジメ攻撃を受けていました。
我が上司としてホントに情けないですけど。
 
で、もう相手にするのもアホらしくなったので
ずっと無視して何もなかったかのように毎日普通に仕事をしていました。
口も聞かず、目も合わせないようにしながら。
ただでさえストレスが溜まる仕事なのにこんなことで神経を使いたくないですので。
 
 
ところがこの後、あることがキッカケで
このBさんと直接対決することになったのです。
そのキッカケとはお客様からボクに掛かってきた1本の電話でした。
 
電話の内容は詳しくは書けませんが、簡単に言うと
「事情があり、とても困っているので、あることを調べて至急教えて欲しい」
という依頼です。
 
この電話を受けてボクが思ったことは
1)このお客様は半端じゃないくらいに超困り果てていること。
2)難しい依頼ではないので時間があれば回答可能であること。
3)しかし、会社の決まりでこの件については回答不可であること。
この3点です。
 
通常の業務なら上記3番に当てはまる時点で
丁重にお断りしなければいけない案件なのですが
ボクはお客様に含みを持たせて
「回答のお約束はできませんが、少々お時間をいただけますでしょうか。
 分かり次第わたくしの方から折り返しお電話いたしますので」
と、勝手に答えて電話を切っちゃいました。
 
理由は
「この人は放って置けない。助けてあげなくちゃ」
と純粋にそう思ったから。
これは義理人情を重んじて生きてきた自分の生き方、そしてボスの考え方からです。
 
入社当時のボス曰く、
「ワタルは自分が正しいと思ったことだけやってればいいよ。
 会社には色々つまらない決まり事があるけど、それは無視して構わない。
 もし何か問題があっても責任はオレがとってやるから
 まずはお客様のことを一番に考えて行動しろ。それだけでいい。
 その代わり、事後報告でもいいから必ずオレに報告してくれよ」
 
 
で、今回はこのような背景を基にして独断で行動したワケですが、ひとつ大きな問題が。
それはその日、ボスが不在で、ナンバー2のBさんが職場を仕切っていたということです。
 
ボクがすることについては後からボスに報告すれば済みますが
その時点でBさんが仕切っている以上、イレギュラーな対応をする場合は
一応それについての報告をそのBさんにしないワケにはいきません。
さすがのボクもそこまで職場の決まりを無視することはできませんので。
まぁ、Bさんの答えは予想通りのモノでしたが。
 
 
「あのー、Bさん、お客様からこのような依頼を受けたんですけど」
「ん? ダメだよダメ。そんなのオレに訊かなくてもダメだって判るだろ」
「はい。それは知ってます。これはただの報告ですので」 
「報告?」
「はい。ボクはこの案件を受けて、お調べして、お客様に回答するつもりです」
「だからダメだって言ってるだろ。そういう決まりなんだよ」
「うーん、でも、お客様が凄く困ってますので放って置けません」
「そんなの関係ないんだよ。ダメなものはダメ」
「でもこれって、ボクが回答することで誰も損はしませんよね?
 むしろウチの会社もお客様も結果的に両方得すると思いますよ。
 こんなの義務教育を受けた人間なら誰でもわかることです。
 それがなぜいけないんですか?」
「教えちゃいけないって会社の決まりなんだよ! しつこい奴だな!
 大体これを認めたら今後も同じように対応しなくちゃならないだろ?」
「そんなのその時にその人のアドリブに任せればいいじゃないですか。
 Bさんはただ単にイレギュラーな対応の前例を作りたくないだけじゃないですか」
「うるさいんだよお前は! 責任を取らされるのはオレなんだよ!」
「それは大丈夫ですよ。もし何かあったら部長が責任を取ってくれますので。
 心配なら今ここで部長の携帯に電話して確認取ってみましょうか?」
「もういい! 勝手にしろ!」
「はい、わかりました。勝手にさせていただきます」
 
とまぁこんな感じでBさんを怒らせてから自分のデスクに戻り
そのお客様からの依頼について丹念に調べ上げ、
その回答を電話にてお伝えしました。
Bさんは終始ブツブツ言いながら睨んでましたけど。
 
 
するとその約1時間後。
そのお客様からボクのところへ電話が掛かってきたのです。
 
それは先ほどの回答に対するお礼の電話で、
お客様は電話口で恥らいもなく泣いていました。
ずっと「ありがとう、ありがとう」と何度も何度も言い続け
終始ボクに感謝をしてくれました。
さらに最後には
「これからもずっとおたくの会社を信用していくよ。本当にありがとう」
と言っていただいたのです。
 
おそらくこの案件が、ボクがこの職場で働いた中で
一番お客様に感謝をされて自分でもやってよかったと思えるものだったと感じます。
とても単純なことでしたが、心から誰かのためになったと実感した瞬間でした。
 
それなのにBさんはマニュアルを片手にこの人を一蹴しようとしていたのです。
相手の事情も訊かず、ましてや社員の訴えにも耳を貸さずに。
 
もちろん会社の決まりという主張も理解できますし
それを忠実に守ろうとする考えもわかります。それは立派です。
けど、あまりにも型にはまり過ぎてるので見苦しい。
Bさんがもし管理職の人間ならその立場上その考え方も理解できますが
そうではないから全く歩み寄れません。
まぁボクがただ単に頑固なだけって話かもしれませんけど。
  
だからこの時、ボクの中でこのナンバー2の杓子定規男Bさんは
職場内で許すことのできない絶対悪となり、
全力で倒すべきラスボスへと変化を遂げたのです。(←ここでスーパーサイヤ人に変身)
 
 
さぁだんだん盛り上がってまいりました!
 
……え? 誰も盛り上がってないって?
そんなのボクひとりだって?
あはははは。
ボクは楽しいのでほっといてください。
 
すでに随分長い文章を書きましたが、物語はまだまだ続きます。(腕まくりをしながら)
 
 
そんなこんなで、この後も相変わらずBさんの陰湿なイジメに遭いながらも
適当にあしらって無視し続けていたワタルさんでしたが
そんなある日、突然そのBさんから呼び出しがあったのです。
「ワタル、話があるからちょっとミーティングルームまで来い」と。
だからボクはやりかけの仕事を同僚に頼んで、その場へ足を運びました。
 
ちなみにこれがBさんと2回目の直接対決。
神経を臨戦態勢モードに切り替えて臨みます。 
 
 
「なんですか? 話って」
「なぁワタル、この際ハッキリ言っとくけど、オレはお前のことが大嫌いだから」
「……はい??」
 
ぉぃぉぃ、いきなり何を言い出すんだこのオヤジは。
そんなこと今さら言われなくても分かってるよ。
ここでタイマン勝負でもする気ですか?
 
「見た目や行動、言動、全てが気に入らない。最初からそう思ってた」
「はぁ、そうですか…… どうもすいません」
 
つーか、何て答えればいいの?
思わず謝っちゃったけど。
 
うーん、どうしよう。
向こうが本音で話すならこっちも本音で話した方がいいのかな。
別に殴り合いの喧嘩にはならないだろうし。
よし、そうしよう。
 
「まぁでも、ボクもBさんに好かれたくて仕事してるワケじゃないですから」
「オレだってお前に好かれて欲しいなんて思わないよ」
「ですよねー」
「大体、いくら仕事ができるからと言ってもオレはお前を認めないからな」
「そうですか。でも、ボクを否定するってことは部長を否定するってことですよ」
「なんでそうなるんだ?」
「だってボクはただ部長の考え方に沿って仕事をしてるだけですから」
「そうは思えんがな」
「そう思いたくないだけでしょ?」
「……まったく、なんでお前みたいな奴を採ったんだろうな」
「さぁ? それは部長に訊いてください」
「オレが面接してたら絶対にお前なんて採らなかったよ」
「あはは。こっちだってBさんが面接官だったら自分から断ってたと思いますよ」
「………………」
「クビにしたいならいつでもしていいですよ。ボクは構いませんので」
「おいおい、本気で言ってるのか?」
「本気ですよ。まぁでもBさんにその権限があるのなら、の話ですけど」
「お前なぁ……」
「それからBさん、これだけは言っておきます」
「なんだ?」
「こういうことをしてボクと正面から打ち合わない方がいいですよ」
「……どういう意味だよ」
「だってあなたには家庭があるじゃないですか。
 それに家族の生活と自分の人生を今現在この会社に委ねる必要がある。
 でも、今のボクにはそれが全く何もないんですよ。
 わかりますか? 失うモノ、怖いモノが何もないんです」
「だから何なんだよ。脅してるのか?」
「脅してるのはそっちじゃないですか」
「いや、オレは別にそんなつもりはないよ」
「じゃあなんでココに呼んだんですか? ボクに嫌いだって言うためだけですか?」
「違うよ。考え方を変えろって助言するためだ」
「考え方? そっちこそ変えたらどうですか。このままじゃBさん、潰れますよ」
「ははは。なんでオレが潰れなきゃならないんだ?」
「そんなの簡単ですよ。Bさんより部長の理念の方が正しいからです」
「あの人が正しいなんて、そんなことお前にどうしてわかるんだ?」
「はぁ…… もうやめましょう。キリがないですよ。ボクそろそろ仕事に戻りますね」
「ちょっと待てよ。まだ話は終わってないぞ」
「終わらないから戻るんですよ。これ以上みんなに迷惑かけたくないですし。
 それに不満があるなら直接部長に言ったらどうですか? ワタルをクビにしろって」
「………………」
「それでボクがクビにされたらBさんの勝ち。されなかったらボクの勝ち。
 もうそれでいいじゃないですか。これ以上話すのめんどくさいですし」
「お前、後悔するなよ」
「しませんよー。だってむしろ自分から辞めたいくらいですからね、こんな仕事」
「じゃあなんで辞めないんだよ」
「さぁ、なんででしょうね。自分でもよくわからないので部長に訊いてください」
「部長は関係ないだろ」
「いや、関係ありますよ、めちゃめちゃ」
「どういう関係だよ」
「うーん、ひとことで言うなら、Bさんには無関係っていう関係じゃないですか?」
「はぁ? 何を言ってるんだお前は」
「あはは、それじゃ仕事に戻りますね。おつかれさまでしたー」
 
 
うろ覚えですが、確かこんなやり取りだったと思います。
もうね、自分でも生意気なのは充分に分かりますし
こんな部下がいたら絶対にイヤだなーとは思いますけど
勢いがついたら止まらないバカな性格ですので仕方ありません。
 
 
で、この後は、もうお分かりのように
いろいろ事情があってボクがこの職場を去ることになるワケですが
それを知った時のBさんの嬉しそうな顔と言ったら、もう、
ワタルがいなくなってホントにおめでとうございます!
って言って握手してあげたくなっちゃうくらい満面の笑みでした。
つーか、あんな楽しそうなBさんを見たのはボクの送別会が初めてです。
ある意味カッチョイイです、そのストレートな生き方。
 
 
しかし、ボクだってただ何もしないで辞めて行くほど清い好青年ではありません。
腹黒さなら三遊亭楽太郎にも引けを取らない自信がありますので。
ええ、だからちゃんと爆弾を仕掛けてきましたよ。
丸一日かけて練りに練った破壊力抜群の「言葉の爆弾」を。
まぁ詳細はあまりにもダークでヘビーなのでココには書けませんけど。
 
……え? 何で書けないのかって?
そんなのボクのイメージダウンになるからに決まってるじゃないですか!(何を今さら)
 
 
はい、長くなったので今回はこの辺で。
ご拝読ありがとうございました。
 
 
で、結局ボクが何を言いたかったのかと申しますと
この春から新社会人として働いている若者がたくさんいらっしゃると思いますが
イヤな仕事やイヤな上司であっても簡単に辞めちゃダメってことです。
少なくとも自分で何か実績をつくるまで、もしくは
その職場で吸収できることを全て吸収するまで。
そして、ひとりになった時に頼りにできる人脈を得るまで。
それまではその環境を「利用」して働く価値は絶対にあるのです。
 
わかりましたか?

 
  
            
            
            
            
            
            
 
 






 2006/5/12

今さら次郎
 


みなさんこんにちは。
ブックオフヘビーユーザーの清水国明です。
ウソですけど。
 
えーっと、先日
「テトリスの名前の由来は数字の4を意味する接頭辞“テトラ”からきている」
ということをこの歳になって初めて知り、友達から
「今さら何言ってんの? バカじゃねーの?」
と、まるで可哀想な大人を見るような目で罵られました。
 
チョット! チョットチョット!(ザ・たっち)
これってみんな知ってることなの?
グローバルスタンダードなの?
知らないのってボクだけなの?!
 
マジかよ……
くそぅ……
 
 
で、そのままでは悔しいのでボクも
「じゃあ、ブルマはブルーマウンテンの略だってこと知ってた?」
と、知る人ぞ知るとっておきのレアなマメ知識をこっそり教えてあげました。
えっへん。
 
するとその友達は
「マジで!? すげえなそれ! 知らなかったぜ!」
と言って大喜び。
喜んでもらえてボクも嬉しいです。
こちらこそどうもありがとうございました。
ウソですけど。
 
 
つーワケで今回は、今さら感をテーマにして
ちょっと前に流行った「 成分解析 」でもやってみようと思います。(今さら)
 
それではさっそくサイトにアクセスして、自分の名前を入力です。
そしてクリック。 ポチッとな
 
 
 
ワタルの解析結果
 
ワタルの99%は魔法で出来ています
ワタルの1%は柳の樹皮で出来ています

 

 

うーん……
99%が魔法で出来ていたとは……
これは一体……
 
……はっ! 
 
ま、まさかっ!




















……あ、あれっ??

ハズした??
 
ウソ?!
 
 
えーっと、この場面はいつもの
「な、なんだってー!」
って言ってビックリしてる画像じゃないの??
違うの??
 
つーか何そのリアクション。
何その冷たい目。
おかしくね??
  
……あっ、そうか! わかった!
みんな元ネタの「まじかるタルるートくん」っていうマンガを知らないんだ!
そうでしょ!?
 
なぁ〜んだ。そっかー。
それなら薄いリアクションでも仕方ないですよねー。
うん。そりゃそうだ。
 
あのね、「まじかるタルるートくん」っていうのはね、昔にね
週刊少年ジャンプで連載されてたマンガなんですよ。
江川達也先生の。
 
で、今回は、それをモチーフにして
「まじかるワタルートくん!」なんつって、大爆笑必須のハイセンスジョークを
この場を借りて披露しちゃったってワケ。
わかる?
 
じゃあこの情報を踏まえてもう一回ドカンと一発言っちゃおうかな? 
ねえ? そのほうがいいよね?
 
えーっと、コホン。
それでは改めて……
 
 
 




































 ※タッチ「7巻」参照(号泣)







 2006/5/14

ボスの思惑
 


今回も5月8日のヤツと同じく前の職場であったお話です。
ただし、内容がいつもの自虐ネタではない(ワタルらしくない)ので
ずっとココに書くことを控えておりましたが
なんだか今後のネタとして面白くなりそうな匂いがしたので
思い切って書いてみることにしました。
ちなみに今回も長いです。
 
  
>>>
 
 
2月某日。
ボクは退社の意志を伝えるためにボス(部長)をミーティングルームへ呼び出しました。
 
「部長、お忙しいところすいません」
「おう。で、どうしたんだ?」
「あのー、突然で申し訳ないんですが、来月で会社を辞めたいと思いまして」
「えー、マジかよー。それ本気?」
「はい、本気です」
「そっかー。よし、わかった。いいよ。最初からそういう約束だもんな」
「すいません、わがまま言って」
「全然気にしなくていいよ。それ分かってて採用したのはオレだし。でも早かったなぁ」
「ボクも最低半年は働くつもりでいたんですけど……」
「まぁ、しょうがないよな、ワタルにも事情があるんだろうし」
「と言っても、たいした事情じゃないんですけどね」
「そうなの? まぁ何でもいいけどさ」
「理由、訊かないんですか?」
「だって訊いても辞めちゃうんだろ? じゃあ別にいいよ」
「エヘ」
「でも寂しくなるなー、ワタルがいなくなると」
「ありがとうございます。そう言っていただけると嬉しいです」
「ところで、来月で辞めたいって言ってたけど、ホントに来月でいいのか?」
「……え?」
「すぐに辞めたいなら今月末で退社できるように手続きしてやるぞ」
「ホントですか? でも、会社に迷惑かけちゃいますし……」
「そんなの気にするなって。早い方がいいならそうしろよ。人事に言っとくから」
「すいません…… では今月末でお願いできますか」
「あはは、素直だな。了解ー。じゃあ今月末までな。残り少ないけど頼んだぞ」
「はい。頑張ります」
 
 
ところが次の日。
仕事を終えた午後8時30分。
帰ろうとしたらボスに呼び止められました。
 
「ワタル、これから飲みに行くからちょっと付き合えよ」
「はい。いいですよ。ごちそうさまッス」
 
そして2人で六本木ヒルズのノースタワーにあるバー(名前忘れちゃった)へ行き
席に着くと同時にエビス生とギネスを注文します。
ちなみにギネスはボクの大好物。
 
するとボスは、エビスが来るなりそのジョッキを一気飲み。
そしておかわりを繰り返し、入店数分で3杯のエビスを飲み干してしまいました。
 
「部長、どうしたんすか? ペース速すぎですよ……」
「いいんだよ。今日は酔わないと話せないことがあるから」
「話って、ボクにですか?」
「ああ」
 
上着を脱ぎ、おもむろにタバコに火を点けるボス。
 
「なぁワタル。なんでオレがお前を採用したか分かるか?」
「……え? あ、そう言えば仕事始めて1週間くらいの時に言ってましたよね?」
「オレが? 何か言ったっけ?」
「言いましたよ、2人で居酒屋へ行ったとき」
「そうだっけ? 何て言ってた?」
「確か…… 体育会系の男が欲しかった、とか、職場の雰囲気を変えるため、とか」
「えー? オレそんなこと言ってたのか?」
「はい、言ってましたよ。違うんですか?」
「全然違うよ。それ、ウソだわ」
「ウ、ウソぉ!?」
 
なんてこった…… ボス……
ボクはそれを信じて本気で仕事をしてきたと言うのに……
 
「実はさ、ワタルを採った理由は他にあるんだよ。なんだと思う?」
「さぁ、ちょっとわかんないです」
「だって普通は採らないだろー? 3年間も無職だったワケわからん奴はー」
「ですよねー。ボクもそれは不思議に思ってましたよ。なんで採用されたんだろうって」
「実際に人事からも『こんな人を選ぶのはやめてください!』って言われたし」
「あははは! それホントですか?」
「ホントだって。でも無理矢理決めたんだよ。面接してすぐに」
「あ、そう言えば早かったですよね、内定の連絡」
「そうだろ? オレが勝手に決めて勝手に連絡させたんだもん」
「へぇー。そうだったんですか」
 
ここでボス、残りのエビスをまたしても一気飲み。
そしてタバコをふかします。
 
「じゃあワタルを採った本当の理由を教えてやるよ」
「はい、是非」
「実はオレ、今のあの会社にずっといるつもりは全くないんだよ。
 近いうちに辞めて起業しようと思ってるんだ。サラリーマンに興味なんてないからな」
「へぇー。そうなんですかぁ。
 でも、なんとなくそれは分かってましたよ。そういう人なんだろうなー、って。
 だって他の人とあまりにもタイプが違い過ぎますもん」
「そうか? まぁ、あそこにいる奴らと一緒にされても困るけどな」
「あははは、そうですよね。部長はあんな所にいちゃいけない人ですよ。
 だからボクはその考え方には大賛成ですよ。応援します」
「ありがとう。じゃあワタル、オレと一緒に仕事しようぜ」
「……へ??」
 
ボス、突然何を言い出すんだ。
 
「あのぅ…… どういう意味ですか?」
「だから、独立したらオレの下で働いて欲しいってことだよ」
「……マジっすか?」
「マジだよ」
「………………」
 
最初は冗談だと思いましたが、どうやら本気のようです。
で、この後ボスと会話したところ、ついにボクを採用した真相が明らかになりました。
 
つまり、まとめるとこうなります。
 
 
■ボスは今の会社にヘッドハンティングされてきた。
↓
■しかしそれはあくまでもステップアップとしての通過点。
↓
■脱サラして起業するために今の会社でコツコツ準備。
↓
■で、せっかくなので今の職場から誰かを一緒に連れて行こうかな、と画策。
↓
■しかし、ボスのお眼鏡に適う社員は誰もいなかった。
↓
■ちょうどそのころ、部署に欠員が出たので求人募集。
↓
■ボス曰く「いい機会だからこの面接で独立したときに使えそうな奴を探そうっと」
↓
■自分の地位を利用して自分のための面接をするボス。(つーか職権乱用ぢゃね?)
↓
■そしてそこに、たまたまワタルさんが気まぐれで応募。
↓
■六本木ヒルズで運命の出会い。体育会系のノリで意気投合する2人。
↓
■なぜかその日に内定通知 → 入社決定。
↓
■ボス曰く「こいつ面白そうだからとりあえず採用して使えるかどうかテストしてみた」
↓
■そしてボスの理念に基づき仕事を進めるワタルさん。
↓
■ワタルさん、ナンバー2のBさんと対決。(5月8日のコラム参照)
↓
■しかしワタルさん、たった3ヶ月で突然の「辞めます」宣言。
↓
■退社を承諾するボス。
↓
■ボス曰く「ワタル、この会社は辞めてもオレのテストには合格だ」
↓
■ワタルさん曰く「つーか、勝手にそんなテストしないでください(>_<)」
 
 
とまぁ、こんな感じです。
最初は冗談かと思いましたが、この強引さがボスの魅力のひとつです。 
 
 
「部長、突然そんなこと言われても……」
「そりゃそうだよな。ゆっくり考えてくれていいから」 
「いや、でもボク、他にやりたいことありますし」
「わかってるよ。オレだってワタルの邪魔をしようとは思わないよ。
 でも、オレと一緒に働くこともネタとしては面白いんじゃないのか?」
「うーん、まぁ、それはそうだと思いますけど……」
「それにさ、オレ思うんだけど、ワタルはビジネスの世界に向いてると思うんだよね」
「うーん……」
  
ここで突然ある想いがボクの中に芽生え出しました。
「この人の下でなら一緒に働いてもいいかな。面白そうだし」と。
なぜなら、今まで会った上司の中で一番魅力的で力強く、
心から信頼・尊敬できる人間だったからです。
 
それにボクは、地元で8年勤めた会社を辞めたときにこう思いました。
「サラリーマンにはもう全く興味がない。でも、ビジネスマンには興味がある」と。
 
では、サラリーマンとビジネスマンの違いは何なのか。
これはあくまでもボクの考え方なので正確な定義はわかりませんが、
簡単に言うと
『給料を貰って働くのがサラリーマン』
『働いて給料を貰うのがビジネスマン』
こう思ってます。
一見同じように思えるかもしれませんが、全く違います。
 
そして、あるジャーナリストがこう言っていました。
「結局、いざというときに自分の信念を貫き、行動を起こせるかどうか
 という胆力の違いがサラリーマンとビジネスマンの分かれ目になる。
 サラリーマンは企業に運命と人生を委ね、ビジネスマンは自分を見つけ自分に生きる。
 その差は企業を去った後に必ず現れる」
と。
 
 
おそらくこの人について行けば、今まで見たこともない世界がたくさん見えるでしょう。
知るはずもなかった知識もたくさん習得できるでしょう。
でも、ボクが足を踏み入れていい世界なのか、自分でもわかりません。
それにこの時点で、あるひとつの疑問点が。
 
「ところで部長、脱サラしてどんな仕事を始めるつもりなんですか?」
「まだ決めてないよ」
「……え? まだ?」
「うん、まだ」 
 
この答えにはビックリです。
何も決めてないのに誘ってたの? 
 
「……じゃあ、ボクにどんな仕事をさせようと思ってたんですか?」
「そんなのたくさんあるよ。どんな仕事でも適材適所があるワケだから。
 職種が決まってなくたってワタルを生かせる仕事なんて山ほどあるよ。
 要は人間性なんだよ。
 どんなに頭がよくて、どんなに専門知識があっても、
 結局コミュニケーションスキルがない奴は何をやってもダメ。
 それが許されるのは一握りの特別な芸術家だけだよ」
「ええ、確かに」 
「それに、何も決めてないと言っただけで、何も考えてないとは言ってないだろ」
「なんだぁ、そうなんですか」
「当たり前だろ。でもまだハッキリは言えないけどな、いろんな選択肢があるから」
「なるほど」
「まぁ、オレもまだ暫くはあの会社にいるつもりだから、ゆっくり考えるよ」
「じゃあボクもゆっくり考えます」
「そうだな。でもワタル、会社を辞めてもケータイとメールだけはオレに教えとけよ」
「はい、もちろんです」
「月に1、2回は飲みに行こうな」
「はーい」
 
 
とまぁ、こんなやりとりがあり、ボクはその会社を退社しました。
結局2月末で辞めることができずに3月にズレ込みましたけど。
ボスが人事部に退職手続きするのをわざと忘れてやがりましたので
 
  
 
そして、つい先日。
外を散歩してたら、ボスからケータイにお誘いのメールがきました。
 
「今日飲みに行かない? 場所は新宿、19時から」
 
この手の誘いは退社してから4回目。
ボクは「了解でーす」と返信をして定時に集合場所へ。
んで、2人で行きつけの居酒屋さんへ向かいます。
 
するとボスは、生ビールで乾杯すると同時に
突然こんなことを言い出しました。
 
「なぁワタル、オレ今月であの会社辞めることにしたから」
「!!」
 
もうね、ビール噴き出しましたよ。マジで。
このオヤジはいきなり何を言い出すのか。
そのうち辞めるとは言っていましたがまさか今月で辞めちゃうとは驚きです。
つーか、早すぎ。
 
「え? じゃあ、辞めてどうするか決めたってことですね?」
「いや、まだ何も決めてないよ」
「……へ?」
「とりあえず辞めることだけ決めた。もういいや、あの会社は」
「マジっすか?!」
「いやー、でもさ、困ってるんだよね、実際問題」
「こりゃ困るでしょうよ! 特に家族が! 部長には奥さんも子供もいるのに!」
「いや、そうじゃなくてさ。選択肢がありすぎて悩んでんの」
「……どういうことですか?」
 
 
つまり、こういうことらしいです。
 
会社から他の部署への異動を告げられた。(出世待遇で)
でもボスはもうその会社で得るものは何もないと判断。
退社を決意して、その旨を友達や知り合いに伝えたところ
いろんな企業から「それならウチに来ない?」と引っ張りダコ状態に。
その数は約10社。
企業の名前を訊いてみると、全部大企業ばかりでビックリ。
一体ナニモノなんだ、このオヤジは。
どんだけヤリ手やねん。
 
で、自分で会社を興したいとも思っているボスは
いろいろな企業からの転職話を聞いているうちに
「自分でやる前にまだまだ勉強できる分野がたくさんあるなー」
と思ったらしいです。
元々金融のスペシャリストだったボスは、企業再生やM&Aについてもっと勉強したいと。
それなので今後どうしようか悩んでいるとのこと。
 
ちなみにボスは、奥さんにこの話をしたところ
「好きにすればいいじゃない。あなたを信じてるから大丈夫よ。ウフ」
と言われたそうです。(あら、ステキ)
 
 
結局この日の段階では、ボスはまだ次の選択肢を決めかねていました。
とりあえずボクには報告しておこうと思ってくれただけみたいです。
 
なのでボクは、今までずっと働き続けてきたボスに対し、
労いの意味も込めてこう言いました。
「そんなにすぐに働かなくてもいいじゃないですか。
 せっかくだから1ヶ月くらいゆっくり休んで温泉にでも行ってきたらどうですか?」
  
そしたらボスは間髪を入れずに
「あの会社自体がぬるま湯の温泉だったから全然疲れてないよ。
 ずっと温泉に浸かってたから六本木ヒルズでのぼせるとこだったぜ」
と、サラッと言ってのけました。
さすがボス。なかなかカッチョよろしいです。
自分ではウマイこと言ったつもりのようですが、そうでもないです。
 
  
つーワケで、ボクは今後、一体どうするのでしょうか。
 
 
 
 
ボスにヒョコヒョコついて行くのか。


それとも、このまま自分の道を貫くのか。


はたまた、その他にまたワケがわからんことをしでかすのか。

 
ワタルさんの大冒険はまだまだ続きます。
 
 






 2006/5/15

かーちゃんの日
 


えー、先ほど
きのうが母の日だったということに気が付きまして
不肖な息子の代名詞とされているワタルさんは
たまにはイイ息子っぷりをアッピールするべく母上に電話してみました。
 
なんてったってボクは実家の家族から
「我が家の恥。本家の次男として許すまじき存在」
とまでリアルに罵られている好青年ですからね。ええ。
 
ですのでこの辺でビシッと点数稼ぎをしとこうかな、なんて思ってるワケですよ。 根は優しくてとても素直でイイ男の子なので。(自分で言うところなんか特に)       ( Trurururu..... )  
「 あ、もしもし? かーちゃん? 」



「 あなた、オレオレ詐欺でしょ? 」



「 なんでだよ!
  ひとことも オレオレ なんて言ってねーだろ!
 
  ワタルだよ、ワタル。 あなたの息子 」



「 なーんだ、ワタル?

 電話なんて珍しいじゃない。どうしたの? 」



「 いや、別に用はないんだけど
 母の日だったから電話してみたんだよ 」



「 母の日はきのうでしょ? 」



「 そ、そうだけど…… いいじゃん1日くらい 」



「 それに、きのうは
 お兄ちゃん夫婦から美味しい物をごちそうになったから
 それだけで充分よ 」



「 そっかー。よかったじゃん 」
 
 ( さすがアニキだ。オレとは違うぜ )



「 でも、わざわざアリガトね 」



「 うん。
 
 ところで、何か欲しいモノとかないの?
 たまにはオレが贈ってやるよ 」
 



「 いいわよ、そんなの。
 
 それにワタルは無職だからお金持ってなさそうだし 」



「 ……………… 」
 



「 その気持ちだけで充分よ 」



「 でも何かひとつくらいあるでしょ? 欲しいモノ。
 
 何でもいいから何か言ってみてよ 」
 



「 えー、 じゃあ、ひとつだけ 」



「 なになに? 」
 



「 ワタルのお嫁さん 」



「 ……………… 」
 



「 あははは。無理でしょ? 」



「 ママン、そいつぁ無理なお願いだぜ 」
 



「 あ、そう言えばワタル、今月はあなたの誕生日よね?
 
 そっちこそ何か欲しいモノとかないの? 」



「 なになに? 何かくれるの? 」
 



「 あげるワケないじゃない。
 
 いくつだと思ってるの? バカじゃないの? 」



「 ……………… 」
 



「 でも欲しいモノはあるの? あるなら一応教えてよ 」



「 彼女! 」
 



「 ……………… 」



「 ……………… 」



「 はぁ…… 何言ってんだか。
 
 冗談ならもっと面白いこと言いなさいよ 」



「 ……………… 」
 



「 もう、なんでもいいけど身体に気をつけて頑張りなさいよ。
 ワタルがお金持ちになったら欲しいモノをおねだりするから。
 
 まぁ、お金持ちにはならないと思うけど 」




「 なんだ、やっぱり欲しいモノがあるんじゃん。
 
 言ってみてよ。なんとかなるかもしれないから 」
 



「 いいわよ。絶対に無理だから 」




「 そんなのわかんないだろ。 だから言ってみろって 」
 



「 豪華客船で世界一周旅行 」




「 ……………… 」
 



「 豪華客船で世界一周旅行! 」




「 2回も言わなくていいよ! 
 
  つーか、それ本気で言ってんの? 」
 



「 超本気 」




「 そっかぁ……
 
 よし、わかった。世界一周旅行だな 」
 



「 ね? 無理でしょ? 」




「 今は無理だけど、死ぬ前に連れてってやるよ 」
 



「 あははは。じゃあ期待しないで待ってるわ 」




「 フフフ、かーちゃん、オレはやると言ったらやる男だぜ 」
 



「 そのセリフは聞き飽きたわよ。
 
 あなた小学生の頃から言ってるじゃない 」




「 ……………… 」
 



「 じゃあまたね。ホントに健康だけには気をつけるのよ 」




「 ういーっす 」
 
 
( ガチャ )

 
 
 
       
       
       
       
        
       
 
 
 
 
「 さぁーて、そろそろロト6でも買いに行くかー 」

   
※働いてください






 2006/5/22

ボス、始動
 


先週の木曜日、午後3時20分。
部屋でゴロゴロしながらブックオフで買ってきた105円の小説を読んでたら
前の職場のボス(5月14日のコラム参照)から電話が掛かってきました。
 
ボクは暇人だと思われたくないのでわざと5コールくらい鳴るのを待ってから
ちょっと忙しそうなフリをして電話に出ました。

 
 
 
「 はーい、もしもしー 」
 



「 なんだお前、寝てたのか? 」
 



「 いえ、寝てないっすよ 」
 



「 じゃあ早く電話に出ろよ。どうせ暇人なんだから 」
 



「 ……………… 」
 



「 ところで、急なんだけどオレ、次にやる仕事が決まったぞ 」
 



「 へぇー、早いっすね。
 
  で、何するんですか? 」
 



「 実はさっき、ある人と会って話してたら
 
 『潰れそうな会社があるから建て直してくれ』
 
 って言われてさ。
 だからとりあえずそこへ行くことにしたよ 」
 



「 そうなんですかー。
 
  頑張ってくださいね 」
 



「 いやいや、頑張ってくださいねじゃなくて
 
  ワタル、お前も一緒に来いよ 」
 



「 ……はへ? 」
 



「 お前のことも話をしておいたから、いいよな? 」
 



「 え? いや、あの…… 突然そんなこと言われましても…… 」
 



「 ビジネスチャンスは常に突然なんだよ。
 
 それとも、オレと一緒じゃイヤなのか? 」
 



「 いえ、決してそういうワケじゃないですけど…… 」
 



「 じゃあ一緒に来てよ。な? 」
 



「 あのー、それって、今すぐ返事しなくちゃダメなんですか? 」
 



「 そうだよ。こういうのはスピードが大事だもん 」
 



「 うーん…… 」
 



「 なんだよ、ハッキリしない奴だなー。
 
  やるか、やらないか。
  ハイか、イイエか。それだけだろ? 」
 



「 まぁ、そりゃそうですけど…… 」
 



「 じゃあOKだな? な? な!
 
  ワタル! 返事は!? 」
 



「 は、はいっ! 」
 



「 よしわかった。ありがとう。一緒に頑張ろうな!
 
 それじゃあ詳しい話はまた連絡しまーす。じゃあねー 」
 

 ( ガチャッ )

 ツーツーツー




「 ……………… 」
 
 
 
        
        
        
        
        
         
 
「 つーか、よく考えたら
  会社名も、勤務先も、業種も、職種も、
  何ひとつ知らないまま
  勢いで思わずOKしちゃったよ…… 」
 
 
 
        
        
        
        
        
         
 
「 あははははははははは 」
 
 
 
        
        
        
        
        
         
 

「 はぁ…… 大丈夫なのかな、オレ…… 」
 

 ※大丈夫じゃないと思います。






 2006/5/29

気まぐれボスの日常
 


というワケで、前回ココに書いたように
何だかよくわからないままボスに振り回されているワタルさんですが、
あの電話があった4日後の月曜日
 
「うーん、あの人と仕事をするならやっぱり毎日スーツを着るハメになるよなぁ。
 でもオレ1着しか持ってないからなぁ…… はぁ…… どうしよう……
 あーもう、めんどくさいけど買いに行くしかないかー」
 
ってことになり、7年ぶりくらいにスーツを買いに行きました。
場所は池袋にあるオサレげなお店。
で、ホントにめんどくさかったので店内を適当に歩き回って
あたり障りのない黒の3つボタンスーツを選んで速攻で採寸してもらって購入。
 
「これください」
「はい、かしこまりましたー」
  
で、気が付いたらお金がなくなって今月の家賃が払えないことが発覚し
慌てて保有していた株の1銘柄を売却して家賃を緊急捻出しました。
あービックリした。
 
  
 
そして金曜日。
ボスに呼び出されて六本木へ。
 
予定では8時から仕事についての話し合いをするために一緒に飲むことになってましたけど
当日の6時に電話が掛かってきまして
 
「ワタル! 今すぐ六本木駅のウェンディーズまで来い!」
 
って告げられまして
何だかよくわからないまま速攻で支度をして指定されたお店へ急行。
 
しかし、到着して店内を見渡してもどこにもボスの姿はないんですよ。
あれ? おかしいな?
と思い、ボスのケータイへメールをしてみたら
 
「ゴメン、今向かってるから30分待ってて」
 
とのことでございます。
はぁ…… なんだかなー。
こっちはヒゲも剃らないで急いで来たと言うのに……
 
まぁいいや。いつものことだし。
つーか、こんなこともあろうかと思い小説の単行本を持参してきたもんね。えっへん。
なのでアイスティーを購入して読書開始。
  
 
で、30分後にボス到着。 
 
「おー、ゴメンゴメン、待った?」
「全っ然待ってませんよ。たった30分しか!」(イヤミっぽく)
「ワタルぅ、そんなに怒るなよ」
「だって急いで来いって言ったのは部長でしょ? 何やってたんすか?」
「まぁいいじゃん。ポテトおごるから許してよ」
「チーズバーガー」
「え?」
「チーズバーガー食べたい!」(瞳をウルウルさせながら)
「……わ、わかったよ」
 
ワタルさん、見事にチーズバーガーをゲット。
やたー!
 
「ところで部長、電話の様子じゃ随分慌ててたみたいですけど、何かあったんすか?」
「おう。例の仕事のことで進展があったんだよ」
「へー。どんなことですか?」
「実はさっき、お前にも電話で話したその会社の担当者と話をしてきたんだよ」
「じゃあ詳しいことが決まったんですね? ボクにも教えてくださいよ」
「そうじゃなくて、やっぱりそこで仕事するのはヤメることにした」
「……へ?!」
 
ボス、何を言い出すんだ。
 
「えっ? だって部長はもうそこで仕事をするって決めたって言ってたじゃないですか」
「そうなんだけどさー、詳しい話を詰めて行けば行くほど
 先方の話が最初に言ってたことと全然違う話になってくるワケよ」
「なるほど。どんな風に違ってたんですか?」
 
で、ここでその内容をボスに詳しく訊いてみたところ
あまりにも食い違っていることがアホなボクにも理解できました。
つーか「完全に騙してるだろそれ」っていう感じ。
これではさすがにボスが可哀想です。
ちなみにこの食い違いとは報酬についての話ではなく、仕事内容についての話です。
このおっさんはお金で動く人間じゃありませんので。
 
「うーん、確かにそれはヒドイですね」
「だろ? だからオレ頭にきちゃって、断ってきたんだよ」
「なるほど。 って言うことは、ボクも……」
「ああ、うん。もちろんワタルのことも断ってきたよ。
 だってお前だけに迷惑を掛けるワケにはいかないもんなー。あんな仕事で。
 まぁ、また明日からいろいろ動いてみて今後のことを決めようと思ってるから
 何か決まったらまた連絡するよ。
 ちなみにコレがさっき作ってきたオレの名刺ね。よろしく」
「あ、どうもありがとうございます」
  
どうやら遅れてきた理由はこの名刺だったようです。
そこには起業する際に登記する予定の社名も記されていました。
 
「へー、いいですねコレ。社名もセンスありますよ」
「だろ? オレはずっと会社はこの名前にするって決めてたんだ」
「そうなんですかー。ただ……」
「ただ、なんだよ?」
「ロゴがダサイですね」
「うるせーよ! 今はまだこれでいいんだよ。ダメ出しするなバカ」
「あははは」
 
その社名は、わざわざその意味を本人に訊くまでもなく
ボスと会話を重ねていれば自ずと解る、感じの良いモノでした。
「この人って、こういうセンスもあるんだなー」
って初めて実感した瞬間でもありました。
ロゴはダサイけど。
 
 
つーワケで、なんだかよくわかりませんが
ボスと一緒にどこかの企業に潜入するというミッションは一時中止となりました。
お騒がせしてどうもすいません。
 
まぁ今後もこのボスをネタの中心人物にしていくと思いますので
これからも何卒よろしくお願い申し上げません。
 
パトラッシュ、ボクはもう疲れたよ……
 
 
 
 
 
「 あぁ…… スーツなんて買わなきゃよかった……
 
 つーか、裾上げしたスーツって
 クーリングオフできねーのかなぁ…… 」
 


「 ……………… 」
  
「 ……………… 」






 2006/5/31

YouTubeな時代
 


みなさんこんちにわ。
コラム界のハッピースピリチュアルメイクアップアドバイザー、ますおかワタルです。
趣味は、お寿司を食べるときに中トロの左上をダブルクリックすることです。
よろしくお願いします。
 
えー、最近、ネット上で「 YouTube 」なる動画投稿サイトが大人気のようでして
ボクも暇なときはこのサイトをパトロールして暇つぶしをしてるワケですが(毎日)
今回はネタがないので個人的に好きな動画を集めてご紹介してみようと思います。
  
まぁ以前からも「ひとくちメールの返事」等で小出しにしてきましたが
それらも含めて適当にピックアップしちゃいます。
では、どんぞ。
 
※お仕事中の方は音量に注意。
 
実用化されたら欲しいPC
エレベーターでバックドロップ
超信号無視
探偵ナイトスクープ「物理の問題」
30秒でわかる「母をたずねて三千里」
Mr.been 病院篇
20年間無敗の雀鬼、桜井章一(Nステ)
お寿司屋さんのマナー
Eトレードの戦い
今田から聞いためっちゃ怖い話(ガキの使い)
リアル若島津くん
ゲームセンターCX「たけしの挑戦状」
「カリメロ」のオープニング
ピタゴラスイッチ
隕石衝突シミュレーション
実写版スーパーマリオ
実写版ファイナルファンタジー
ヤムチャさんの名場面(ビビリ実況付き)
 
 
はぁ…… キリがないのでもうヤメます。
つーか、キーワードで検索すればいろんなのが出てくるので皆さんも適当にどうぞ。
各種スポーツの名場面やアーティストのPVなど盛りだくさん。
エロイのはほとんどないですけど。
 
 
あ、それから
「YouTubeの動画をローカルに保存するにはどうすればよいの?」
という人のためにその保存方法をご紹介しておきます。
いろんな方法がありますけど、とりあえず分かりやすいヤツを1つ。
 
まず Firefox をインストールして、そのあと FLVplayer をインストール。
その Firefox をブラウザとして起動させて
ツールの「拡張機能」から「新しい拡張機能を入手」と進み
プラグインをダウンロードできるサイトへ飛んだら
そこで VideoDownloader を選択してインストール。そして再起動します。
で、その Firefox を使って YouTube を見た後に
ブラウザの右下にアイコン化されている VideoDownloader を使うと
ページに表示されている動画の flvファイル がダウンロードできるので
そのファイルを FLVplayer で再生すればOKです。
 
 
なお、著作権の問題などでこのサイト自体が閉鎖するという噂も囁かれていますので
パトロールはお早めに。
 
ちなみにボクは今日
朝から晩までこのサイトを閲覧し続けておりまして 



 
  すんげーブルーになりました。


 



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