新しいウルトラマン
リビングのソファの上で毛布に包まりながら
2年前の日経トレンディとか3年前のNumberとか読んでゴロゴロしてたら
練馬に住んでるじいちゃんから電話が来ました。
「今夜、ウチに親戚が集まるから、ワタルもたまには顔を見せに来なさい」
そう言えば最近じいちゃんの家に行ってないなぁ。
今日は予定もなくてヒマだから
美味しい手料理を目当てに足を運んでみようかな。
ってことで
朝から何も食べないまま空腹度をMAXにして遊びに行くことになりました。
ちなみにこのじいちゃんはボクの母方のじいちゃんで
今はかあちゃんのお姉さん夫婦と一緒に住んでます。
ここだけの話、ボクが中板橋に住んでいるのも実は
その家に近いからとゆぅ理由からだったりするワケです。(ついに新事実が判明)
生まれてからずっと実家のじいちゃん(父方)の家に住んでましたから
これからは東京のじいちゃんの近くで暮らそうかな、と。
以前よりいろんな人たちから
「なんでワタルはナカイタなんかに住んでんの?」
と訊かれることが多かったワケですが、これで謎は解けましたか?
どうなの?
スッキリした?
つーか、ナカイタ「なんか」とか言うな。
で、少しは霧が晴れた?
多少は満足してくれた?
おい、どうなんだよ?
何とか言えよ!
 |
「 黙ってちゃわかんねーんだよ! 答えろよ! 」
「 ……う …… う… 」 |
と、上の画像からも判るように
今年も一部の人にしか理解できないマニアックなネタで望む所存でございますので
よろしくメカドック。(那智渡が乗るRX-7は3ローター3ターボエンジン搭載)
ちなみに、ここのラクガキを読むにはどれくらいの年齢が適切なのかと申しますと
欽ちゃんの仮装大賞の『ボンレスハム』(第17回大会で優勝)
を知ってることが目安となりますので予めご了承ください。
で、じいちゃんの家には午後5時過ぎに到着したワケですが
もうすでに親戚中が集まって大騒ぎしています。
とりあえずボクは
「だーもー、こんちぇわー」
などとゆぅフレッシュかつフランクな言葉を投げかけながら
笑顔と愛情を振りまいて宴会場へ元気に入場行進したんですけど
みなさん、ボクを見るなり、開口一番、
「なんだ、生きてたのか」
「相変わらず髪を切るお金もないの? ウザイわねぇ」
「就職か結婚、どっちでもいいから早くしろよ」
「なんで東京に住んでんの? 新潟に帰れば?」
「てゆーか、誰?」
などなど、心温まる声援を数多くご発言。
どうもありがとうございます。
マンモスうれP(訳:地獄へ落ちろ)です。
なんつーか、始球式で投げたボールをいきなりホームランされたカンヂ?
今年もいい年になりそうなワクワク感?
みんなに愛されてる喜び?
そんなものを改めて肌で感じちゃいましたよね。
あはははは。
 |
「 …………………… 」
|
どうやらこの戦場にはボクの居場所がないみたいなので
とりあえず一番隅っこの席に腰を下ろすことにします。
隣には、いとこの子供(3歳の男の子)が座ってウルトラマンの人形で遊んでます。
ボクはそれを見て瞬時に、大人たちと話すよりこの子と遊んでいた方が得策、と判断。
すかさず男の子に『無職と子供の友好通商条約』の締結を求めます。
「わー、カッコイイねそれ。なんてゆぅウルトラマン?」
「なんだよ、おじさん知らないの?」
「おじさん言うな」
「だっておじさんじゃん」
「お兄さんでよろしく」
「やだ」
ちっ……
どうらやここにも安堵の空気はないようですが
ボクは負けません。
「ねぇねぇ、それが今やってる一番新しいウルトラマンなの?」
「一番新しいウルトラマンってなに?意味わかんない」
「いや、だから、今テレビで放送してるやつなのかってことだよ」
「ネクサスのこと?」
「へぇー、ネクサスって言うんだ、そのウルトラマン」
「違うよ!これはダークメフィスト」
「ダークメフィスト? ネクサスとは違うの?」
「全然ちげーよ!だってこっちは悪者だもん」
「……わ、わるもの??」
ワケがわかりません。
ウルトラマンのくせに悪者なのか?
悪に寝返ったとでも言うのか?
スターウォーズで言う所のジェダイとシスみたいなもんか?
ドラゴンボールなら亀仙流と鶴仙流か?
どうなってんだ最近のウルトラマンわ!
見ないうちにとんでもない内容になってやがる……
ってことはー、ちょっと待ってー、
以上のことを踏まえて想像すると
良いウルトラマンが悪いウルトラマンと戦うってことになるのか?
ぢゃあカラータイマーはどうなるんだ?
お互い3分間だけの戦いになるのか?
短時間に集中した密度の濃い熱いバトルが売りなのか?
3分間で決着しなかったら引き分けか?
つーか今思ったんだけど、それなら先に変身した方が不利なんぢゃねーの?
だって仮に悪いウルトラマンが先に変身したとして
「かかって来い!良いウルトラマン!」
って言って良いウルトラマンが来るのを待ってたとするでしょ?
で、良いウルトラマンはその1分後くらいにやっと変身して
「待たせたな!悪いウルトラマン!」
って言ってその場へ行けば、
その2分後に悪いウルトラマンはカラータイマーが鳴ってピンチになるから
そこを逃がさずにボコボコにすれば楽勝なんぢゃね?
さらに人間に戻ったところを踏み潰したりする汚い技も併用すれば
1分間のフィーバータイムに突入。
また、もうひとつの方向性としては
上記のように先に変身するとヤバイとゆぅ事実をお互いのウルトラマンが知ってたとすると
ふたりともわざと先に変身しないようにすることも考えられるわな。
「お前!早く変身して地球を守れよ!いい奴なんだろ!」
「そっちこそ早く変身して街を壊しなよ!悪いウルトラマンなんだから!」
とか言いながらお互いにすげえ譲り合っていつまで経っても戦いが始まらねーの。
で、しまいにはウルトラマンに変身しないで素手で殴り合ってんのな。
なんだよこのヒーロー。
つーか今まで忘れてたけど、怪獣はどうなってんだ?
全く出てこないのか?
あ、ひょっとして今度は良い怪獣とかも出てきたりしてな。
これはなかなかするどい推理なんぢゃね?
「きゃー!バルタン星人よー!助けてー!」
「あ、驚かせて申し訳ございません。私は良いバルタン星人です」
「あらやだ、そうなの?」
「はい、本日は奥さんにコレをお持ちしました」
「あら、この本は?」
「シャディは一冊の、百貨店」
「うふふ、あなた良い星人ね」
なんだこれ。
すげえ会ってみたいよ、このバルタン。
……ん? 待てよ。
ってことは、良いバルタン星人と悪いウルトラマンが戦うってこともあるのか?
そうなると、えーっと……
見た目は今までと全然変わらねーぢゃん!
ただのウルトラマン対バルタン星人ぢゃねーか。
めちゃめちゃ普通だな。
うーむ……
円谷プロは一体何を企んでいるのだろうか……
こんな感じで様々な疑問が錯綜する中、男の子との会話を再開。
更なる謎を追い求めます。
「えーっと、じゃあさ、主人公は誰なの?」
「しゅじんこう、ってなに?」
「うーんと、ウルトラマンに変身する人だよ。いるでしょ、ひとりだけ」
「なに言ってんの?変身する人はひとりじゃないもん。たくさんいるよ」
「たくさんいるのか?!」
物語は意外な展開を見せ始めました。
どうやらウルトラマンに変身する人物が複数人登場する模様です。
この時点でボクの頭の中ではウルトラマンとゴレンジャーが融合し、
黄色いデブのウルトラマンがカレーを大食いするシーンが浮かんでいます。
しっかりしてくれウルトライエロー!
しかもウルトラピンクには男性がドキドキする仕草と服装を基調とする事が絶対条件とゆぅ
ヒーロー戦隊規約第三条・第七項が自動的に強制適用されますので
いい歳こいた殿方たちも黙って見過ごすワケにはいきません。
さらに忘れちゃいけないのがヒーローの恰好をした悪の概念。
だから必然的に悪いウルトライエローとか、悪いウルトラピンクとかもいるワケですよ。
悪いウルトライエローなんか絶対にカレーは食べないもんね。
常に銀座「煉瓦亭」の元祖オムライスですよ。それしか絶対に食べない。これは彼の意地。
そしてデザートはKIHACHIの黒胡麻プリン。
こいつは何気にグルメな設定にしといて幅広い女性層を引き込む作戦な。
ちなみに良いウルトライエローと戦うときはカレーとオムライスの早食い競争な。
もちろん制限時間は3分。
それから悪いウルトラピンクはヒーロー戦隊規約が適用されないから
全然セクシーぢゃないのな。露出度ゼロだから。
それゆえ悪の仲間たちからも人気薄。
全く相手にされないし飲み会にも呼ばれないの。
「お前もう変身しなくていいよ、つーかもうずっと一般人として普通に生活してていいよ」
みたいな。そんなカンヂ。
で、その姿を見てる視聴者は
「ガ、ガンバレ!悪いウルトラピンク!」
とか逆に応援したくなっちゃうドラマ性が生まれたりして、それはそれでアリかも。
なんだそれ。
はぁ……
もう、ここまで新しいウルトラマンの妄想が勝手に膨らんでしまっては
これからここにいる3歳の男の子に正しい物語の説明をしてもらって
軌道修正をするのは不可能だな……

そう心に決めておもむろに立ち上がり
男の子から離れた席に静かに座り直し
テーブルの上に並べられた大きなエビフライ(本名:エビふりゃー)を
一気にバクバクと10匹くらい食べまくってひとりでウハウハ喜んでたら
隣りにいたエガちゃんみたいなおっさんから
 |
|
と、思いっきり真顔で怒鳴られたので
トイレに行くフリをして宴会場から脱出し
寒い廊下でひとり反省していたワタル隊員なのでありました。

|