ウソの要件
ジョージ・ワシントンは子供の頃、父親が大切にしていた桜の木を斧で傷付け、
その事実を正直に父親に告げたところ、父親に誉められた。
という誰もが知っている有名な美談がある。
ところがこれは、アメリカのとある牧師がでっち上げたウソの話なのだという。
ウソを戒めるはずのこの話自体がウソであったというこの事実。
今朝、図書館の中で偶然手にとった本でこれを知った時は衝撃的だった。
人はウソをつかなければ生きていけない。
もちろん正直であることに越したことはないが、
「人間がもし騙し合いをしなかったら、
永いあいだ社会生活などはしていられなくなるであろう」(ラ・ロシュフコォ)
というのが実状である。
それでは人はいったいどのくらいのウソをついているのだろうか。
「あなたは1日に何回ウソをつきますか?」
という問いに
「えーっと、だいたい○○回くらいかなぁ」
と具体的な数字を言える人はまずいないだろう。
ではウソをついていないのかと問われるとそうではないはず。
「確かにウソはついていると思うけど、何回かと言われると……」
多くの人はこんな感じだろう。
この点について明らかにするため、社会心理学と言語心理学を専門とする村井潤一郎氏が
次のような研究を日本の青年を対象にして行った。
とられた手法は、被験者に小さな日記を待ち歩いて生活してもらい、
ウソをつく度にその日記に記入してもらうアプローチ(日記法)である。
ちなみにこの場合の「ウソ」とは、例えば誇張したり、謙遜したり、冗談で人を騙したり、
嬉しくないプレゼントをもらったのにニコッと笑ったりといった「騙す意図」と「騙す行動」の
両者を兼ね備えているものを指す広い概念である。
結果は1日平均、男性1.57回、女性1.96回のウソをついていることが判明したのだという。
さらに村井氏は「他者のウソ」(他者が言ったことをウソだと思うことは1日に何回あるか)
についても調べ、その結果は、男女とも0.36回だったという。
つまり我々は、1日平均1〜2回のウソをつき、それに引きかえ他者のウソを感じる回数は
3日に1回程度だということなのである。
人はウソをつく。
その一方で他者のウソにはあまり気が付かない。
だからこそ対人関係を続けていくことができるのである。
相手のウソにいちいち気が付いていたら円滑なコミュニケーションは望めない。
このギャップこそがウソが成立するための要件なのである。
「ウソは人類最大の発明である」
ちなみにボクは1日10回以上ウソをつくことを心掛けている。(狼少年シンドローム)
けど、引きこもってて誰にも会わないから、つけない。(わーい)
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